転職ノウハウ / 公開 2026.09.26 / 約14分で読めます

介護から営業への転職|活かせる強み・向いている営業の種類・志望動機の例文

介護から営業への転職は、未経験歓迎の求人が多く、介護で身につけた傾聴力・観察力・信頼関係の作り方がそのまま評価されるため現実的な選択肢です。介護と営業の違い、活かせる5つの強みと言い換え方、介護出身者に向いている営業の種類と業界、志望動機の例文3つ、転職活動の進め方を解説します。

介護から営業への転職|活かせる強み・向いている営業の種類・志望動機の例文

「介護の仕事は好きだけど、体力面と収入面でこの先が不安」「営業に興味はあるけれど、介護しか経験がない自分に務まるのか」。介護職の20代から、こうした相談を受けることが増えています。結論からいうと、介護から営業への転職は十分に現実的です。

営業職は未経験歓迎の求人が多く、介護の現場で毎日行っている「相手の話を聞き、状態を観察し、信頼関係を作る」仕事は、営業の土台そのものです。介護経験は営業で「そのまま使える強み」 であり、伝え方さえ整えれば選考で不利になりません。

この記事では、介護と営業の違い、介護経験のうち営業で評価される5つの強みと言い換え方、介護出身者に向いている営業の種類と業界を整理します。志望動機の例文3つと、在職中に転職活動を進めるコツも紹介します。

介護から営業への転職は現実的?企業が介護経験者を評価する理由

営業職は、職種の中でも未経験者を採用する枠が多い仕事です。商品知識や営業の型は入社後に教えられる一方、「人と信頼関係を作る力」は教えにくいため、企業は前職でそれを鍛えた人を求めています。介護経験者は、この点で評価されやすい立場にあります。

営業に未経験歓迎の求人が多い理由

営業は会社の売上を直接作る職種で、多くの企業が常に人員を必要としています。経験者だけでは採用が追いつかないため、ポテンシャル(今後の伸びしろ)を見て未経験者を育てる会社が多くあります。20代であれば、職種経験より人柄と姿勢が重視される傾向です。

介護経験者が営業で評価される場面

採用担当者が介護出身者に期待するのは、次のような場面です。初対面の相手と短時間で打ち解ける、相手が言葉にしない要望に気づく、クレームや急な変更にも落ち着いて対応する、家族や医療職など立場の違う人と調整する。どれも営業の現場で毎日起きることで、介護の仕事と重なります。

介護職が営業への転職を考える主な理由

これらの理由は、面接で「不満」として話すと印象を落としますが、「かなえたいこと」に言い換えれば前向きな転職理由になります。言い換え方は後述の志望動機の章で紹介します。

介護と営業の違い|仕事内容・評価・働き方・収入を比較

介護と営業は「人と関わる仕事」という共通点がある一方で、評価のされ方と時間の使い方が大きく違います。転職後のギャップを小さくするために、違いを先に把握しておいてください。

項目介護職営業職
仕事の目的利用者の生活を支え、安全と安心を守る顧客の課題を解決する商品・サービスを提案し、契約につなげる
相手利用者と家族。関係は長期で継続的見込み客と既存客。新規開拓では初対面が多い
評価の基準勤務態度、資格、チームへの貢献。数字での評価は少ない売上・契約件数などの数字が中心。成果が給与に反映される
働き方シフト制で夜勤あり。休日は不規則になりやすい日勤中心で土日休みが多い。訪問や移動の時間が長い会社もある
収入の伸び方資格手当や役職で少しずつ上がる基本給に加え、成果に応じたインセンティブ(歩合や報奨金)で伸びる
身体的な負担身体介助による腰や体力への負担が大きい身体介助はない。外回りの移動や、数字のプレッシャーによる精神的な負担がある

最も大きな違いは、評価が数字で決まることです。介護では「丁寧に接した」ことが評価されますが、営業では丁寧に接したうえで契約に至ったかが問われます。この点を受け入れられるかが、営業に向いているかどうかの分かれ目になります。

介護経験で営業に活かせる5つの強み

介護の現場で身につけた力は、営業では次の5つの強みとして評価されます。面接では、それぞれを営業の言葉に言い換えて伝えることがポイントです。

介護での経験営業での言い換え裏付けになるエピソードの例
利用者や家族の話を丁寧に聞く傾聴力・ニーズを引き出す力本人が言い出せなかった要望を家族との会話から察し、ケアプランの見直しにつなげた
体調や表情の小さな変化に気づく観察力・課題発見力食事量の変化から体調不良の兆候に気づき、早期に看護師へつないだ
初対面の利用者と関係を作る信頼関係の構築力入所直後で不安の強い利用者に毎日声をかけ、1か月で日常会話ができる関係になった
急変やクレームに対応する対応力・冷静さ家族からの苦情に、事実確認と再発防止策の説明で納得を得た
看護師・ケアマネ・家族と連携する調整力・チームでの仕事多職種の会議で情報を整理し、方針をまとめる役を担った

強みは「1つに絞って、具体的に」伝える

5つすべてを並べると、どれも薄く聞こえます。応募先の営業スタイルに合う強みを1つ選び、エピソードと結果を添えて伝えてください。新規開拓が多い会社なら「信頼関係の構築力」、既存客のフォローが中心なら「観察力」が響きます。

介護出身者に向いている営業の種類とおすすめ業界

営業と一口に言っても、相手や進め方で仕事内容は大きく変わります。介護出身者には、介護の知識や経験がそのまま商談の武器になる業界と、人との関係作りが成果に直結する営業スタイルが向いています。

介護の知識が武器になる業界

業界・商材営業の相手介護経験の活き方
福祉用具・介護用品介護施設、ケアマネ、在宅の家族現場で使った経験から、実用性を具体的に説明できる
介護ソフト・記録システム介護事業所の管理者記録業務の負担を知っているため、課題に共感した提案ができる
介護・医療分野の人材サービス施設の採用担当者、求職者現場の人間関係や離職の理由を理解しており、双方の信頼を得やすい
有料老人ホーム・住宅の入居相談入居を検討する本人と家族不安の強い家族に寄り添い、施設の生活を具体的に伝えられる
医薬品・医療機器の関連営業薬局、クリニック、施設医療職との連携経験があり、専門用語のやりとりに慣れている

業界を問わず向いている営業スタイル

営業の種類ごとの特徴と自分に合うスタイルの選び方は、未経験から営業に転職する方法と営業の種類の選び方で詳しく解説しています。

避けたほうがよい求人の特徴

「未経験歓迎」「高収入」を強調する一方で、商材や顧客が具体的に書かれていない求人は注意してください。基本給が低く、成果報酬の割合が極端に高い会社や、研修期間が書かれていない会社は、教育より数だけを求める体制の可能性があります。求人票に「教育担当」「研修期間」「既存客の割合」が書かれているかを確認してください。

介護から営業に転職するメリット・デメリット

介護から営業への転職は、収入と働き方を変えられる一方で、評価の仕組みが変わることへの覚悟が必要です。両面を見たうえで判断してください。

メリット

デメリット・覚悟しておくこと

未経験から挑戦しやすい他の職種と比べて営業を選ぶべきかを迷っている場合は、20代の未経験転職におすすめの職種と選び方もあわせて読んでみてください。

介護から営業への志望動機の書き方と例文3つ

志望動機で伝えることは3つです。なぜ介護から営業なのか、なぜこの会社なのか、介護の経験をどう活かすのか。この順番で、200〜300字にまとめると読みやすくなります。

転職理由は「不満」ではなく「かなえたいこと」で書く

そのままだと印象が悪い理由前向きな言い換え
夜勤がきつくて辞めたい生活リズムを整え、長く成果を出し続けられる環境で働きたい
給料が上がらない自分の成果が正当に評価される仕事で、力を試したい
人間関係に疲れた利用者に寄り添う中で身につけた信頼関係の作り方を、より多くの相手に活かしたい
将来が不安介護の知識を活かしながら、業界を問わず通用する営業力を身につけたい

例文①福祉用具の法人営業に応募する場合

例文②介護ソフトのインサイドセールスに応募する場合

例文③介護分野の人材サービスの営業に応募する場合

面接でよく聞かれる質問

介護から営業への転職活動の進め方と注意点

介護職はシフト制のため、転職活動の時間を作りにくいのが実情です。辞めてから探すのではなく、在職中に準備を進めるほうが、収入の不安なく会社を選べます。

在職中に3か月で進めるスケジュール

職務経歴書は「介護の仕事」を営業の言葉で書く

職務経歴書には、担当した業務をそのまま並べるのではなく、「利用者〇名を担当し、家族との面談を月〇回実施」「新規入所者の受け入れ対応を担当」のように、相手・規模・役割が分かる形で書きます。未経験職種に応募するときの職務経歴書の構成は、未経験職種に応募する職務経歴書の書き方で見本つきで解説しています。

似た立場の転職事例を参考にする

販売職から営業に転職する人も、「接客経験をどう営業の言葉に言い換えるか」で同じ壁にぶつかります。伝え方の考え方は共通するので、販売から営業への転職で活かせるスキルと志望動機も参考になります。

介護から営業への転職に関するよくある質問

Q. 介護しか経験がなくても、営業に採用されますか?

A. 採用されます。営業職は未経験者を育てる前提の求人が多く、20代であれば職種経験より人柄と姿勢が重視されます。介護での傾聴力や観察力を、営業の言葉に言い換えて伝えることが採用の鍵です。

Q. 介護福祉士の資格は営業で役に立ちますか?

A. 福祉用具、介護ソフト、介護分野の人材サービスなど、介護業界向けの営業では、資格が現場理解の証明になり信頼を得やすくなります。他業界の営業では直接の評価対象にはなりませんが、努力を続けられる人という印象にはつながります。

Q. 営業に転職して、収入は上がりますか?

A. 会社と成果によります。未経験入社の初年度は、夜勤手当を含めた介護時代の収入を下回ることもあります。一方で、成果に応じた報酬がある会社では、2〜3年目以降に収入が伸びる人が多い傾向です。基本給と成果報酬の内訳を、求人票と面接で確認してください。

Q. 営業が合わなかったら、介護に戻れますか?

A. 戻れます。介護は経験者の需要が高く、資格があれば再就職しやすい職種です。営業を経験したことで、施設の相談員や管理職候補として評価されることもあります。「戻れる」と分かっていれば、営業への挑戦もしやすくなります。

まとめ|介護経験は営業で「そのまま使える強み」になる

株式会社おもろいでは、介護や福祉の現場から営業へ転職する20代の相談を数多く受けています。あなたの介護経験を、応募先が求める言葉に翻訳するところから一緒に進めますので、「営業に向いているか分からない」という段階でも気軽にご相談ください。

執筆・監修 岩田珠優(CA/RA担当)

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