書類対策 / 公開 2026.09.20 / 更新 2026.09.22 / 約19分で読めます

職務経歴書の書き方【未経験・初めて】基本構成・項目別の例文・見本テンプレート

職務経歴書は、職務要約・職務経歴・活かせる経験・資格・自己PRの5項目をA4用紙1〜2枚にまとめ、応募先で活かせる経験を前面に出す書類です。本記事では、初めて書く方と未経験職種に応募する方向けに、履歴書との違い、書く前の棚卸し、項目別の書き方と例文、未経験職種向けの構成と見本、NG例の直し方、提出前チェックまでを人材紹介の現場視点で解説します。

職務経歴書の書き方【未経験・初めて】基本構成・項目別の例文・見本テンプレート

「職務経歴書を初めて書くけれど、何をどの順番で書けばいいのか分からない」「未経験の職種に応募するのに、関係のない経歴を書いても意味があるのか」——転職活動で最初に手が止まるのが、職務経歴書です。

結論からいうと、職務経歴書は「職務要約・職務経歴・活かせる経験・資格・自己PR」の5項目をA4用紙1〜2枚にまとめ、応募先で活かせる経験を前面に出す書類です。決まった書式がないぶん自由度が高く、書き方次第で「経験が足りない」人も「この人に会ってみたい」と思わせることができます。未経験職種に応募する場合は、経歴をそのまま並べるのではなく、応募先との接点を軸に組み立て直すのがポイントです。

この記事では、履歴書との違いと採用担当者が見ている点、書く前の棚卸し、基本構成と項目別の書き方・例文、未経験職種向けの構成と見本、NG例の直し方、提出前のチェックリストまでを解説します。この記事だけで、初めての職務経歴書を最後まで書き上げられるようにまとめています。

職務経歴書とは?履歴書との違いと採用担当者が見ている点

履歴書との違い

比較項目履歴書職務経歴書
役割基本情報(学歴・職歴・資格・志望動機)を定型で伝える仕事の内容・実績・スキルを具体的に伝える
書式決まった形式(市販・Web)決まりなし。Word等で自由に作る
分量1〜2ページの定型A4用紙1〜2枚が目安(多くても3枚)
職歴の書き方会社名と入退社年月のみ担当業務・役割・実績・工夫を具体的に
自己PR・志望動機簡潔(各200〜300字)自己PRを厚めに書く。志望動機は求められた場合

履歴書が「誰か」を伝える書類なら、職務経歴書は「何ができるか」を伝える書類です。中途採用では、書類選考の判断材料としてこちらのほうが重視されます。

採用担当者が職務経歴書で見ている3つの点

採用担当者は多数の書類を短時間で読みます。最初の職務要約と、見出しで区切られた実績を数十秒で読み、会うかどうかを判断することがほとんどです。だからこそ、「読ませる」より「一目でつかめる」構成が大切になります。

書く前にやること|キャリアの棚卸し3ステップ

ステップ①担当した業務をすべて書き出す

会社ごと・部署ごとに、担当した業務を小さなものまで全部書き出します。「見積作成」「電話対応」「新人指導」「月次報告」「イベント準備」など、雑用に見えることも省かないのがコツです。書き出してみると、思っていたより多くの業務を経験していることに気づきます。

ステップ②工夫したこと・評価されたことに印をつけ、数字にする

書き出した業務のうち、自分なりに工夫したこと、上司や顧客に評価されたこと、人より早くできるようになったことに印をつけます。そして、結果をできるだけ数字にします。売上のような分かりやすい数字がなくても、次の切り口で数字は見つかります。

切り口
件数・量月◯件の対応、◯社を担当、資料◯本を作成
達成率・前年比・順位目標達成率◯%、売上前年比◯%、店舗◯名中◯位
時間の短縮集計作業を◯時間→◯時間に
ミス・漏れの削減入力ミス月◯件→0件、納期遅延ゼロ
期間・スピード独り立ちまで◯か月(同期平均◯か月)
評価・役割新人教育を担当、社内表彰、改善提案が採用

ステップ③求人票の「求める人物像」との接点を探す

応募先の求人票から「求める経験・スキル」「歓迎条件」「求める人物像」を書き出し、ステップ②の内容と重なる部分に印をつけます。重なった経験を職務経歴書の前のほうに、太字や見出しで目立たせる——これが、応募先ごとに書類を調整する基本です。

職務経歴書の基本構成と項目別の書き方・例文

基本構成は5項目+タイトル

項目書く内容分量の目安
タイトル・日付・氏名「職務経歴書」、提出日、氏名1〜3行
①職務要約経歴の全体像と主な実績を要約200〜300字(250字前後)
②職務経歴会社ごとに、会社概要・期間・部署・担当業務・実績・工夫全体の半分程度
③活かせる経験・スキル応募職種に関連する経験、ツール、語学など箇条書き3〜6項目
④資格・免許取得年月と正式名称。学習中は「取得予定」箇条書き
⑤自己PR強み→根拠となる行動と数字→入社後の活かし方300〜400字(複数なら見出しつき)

職務経歴の3つの形式:どれを選ぶか

形式書き方向いている人
編年体式古い職歴から順に時系列で書く社会人経験が浅く、成長の過程を見せたい人
逆編年体式直近の職歴から遡って書く直近の経験が応募先に近い人。最も一般的
キャリア式会社ではなく、業務・プロジェクトごとにまとめる転職回数が多い人、専門職、同じ業務を複数社で経験した人

初めて書く方は、逆編年体式(直近から)を基本にすると、採用担当者が最初に知りたい「今何ができるか」から読んでもらえます。社会人経験が1社・数年なら、編年体式でも違いはほとんどありません。

①職務要約の書き方(250字前後)

職務要約は、経歴全体を「業界・職種・経験年数・担当業務・主な実績・強み」の順に、250字前後でまとめます。採用担当者が最初に読む部分なので、応募先に関係の深い経験を優先し、数字を1〜2個入れます。

②職務経歴の書き方(会社ごと)

会社ごとに、会社概要(事業内容・従業員数)、在籍期間、所属部署と役割、担当業務、実績、工夫した点を書きます。担当業務は「誰に・何を・どのように」が分かるように、実績は数字と行動をセットで書きましょう。

③活かせる経験・スキルと④資格の書き方

「活かせる経験・スキル」は、応募職種に関連するものを3〜6項目の箇条書きで書きます。「法人向けの提案営業(4年)」「Excelでの売上管理(ピボットテーブル・VLOOKUP)」「新人教育(2名)」のように、内容と程度が分かる書き方にしましょう。資格は正式名称と取得年月を書き、学習中のものは「◯年◯月取得予定」「学習中」と添えて構いません。

⑤自己PRの書き方(300〜400字)

自己PRは、「強み(一言)→根拠となる行動と数字→応募先での活かし方」の順で、300〜400字にまとめます。強みは応募先の「求める人物像」から逆算して1〜2つに絞り、複数書く場合は【見出し】をつけて読みやすくします。

営業職の自己PRは、スタイル別・強み別の例文を職務経歴書の自己PR例文【営業職】でまとめています。

未経験職種に応募するときの職務経歴書の書き方

企業はなぜ未経験者を採用するのか

企業が未経験者を募集するのは、人手の確保だけでなく、「他業界の視点を取り入れたい」「固定観念のない人を育てたい」「ポテンシャルのある若手を確保したい」という理由からです。つまり、未経験者に求められているのは経験の量ではなく、「基礎的な仕事の力」と「早く戦力になる見込み」です。職務経歴書もその視点で組み立てます。

ポータブルスキルを軸にする

ポータブルスキルとは、業界や職種が変わっても持ち運べる力のことです。前職の業務をそのまま書くのではなく、応募職種で必要とされる力に言い換えて書くのが、未経験応募の職務経歴書の基本です。

前職の経験ポータブルスキル応募職種での書き方の例
接客・販売ヒアリング力・提案力・目標達成力「用途を聞いて提案し、客単価を◯%向上」→営業のヒアリング力として
事務・アシスタント正確さ・段取り力・社内外の調整力「納期管理で遅延ゼロ」→営業・カスタマーサクセス(契約後の顧客支援)の進行管理力として
コールセンター傾聴力・問題解決力・記録の正確さ「対応記録を分析して改善提案」→インサイドセールス(内勤営業)の分析力として
飲食・サービス初対面への対応力・チームでの目標達成「シフト管理と新人教育で店舗目標を達成」→マネジメントの素地として
製造・技術手順の遵守・改善提案・品質への意識「工程の見直しで不良率を◯%削減」→ITエンジニアの課題解決力として

「業界未経験・職種未経験・両方未経験」で構成を変える

パターン職務経歴書の組み立て方
業界未経験×同職種職種のスキル・実績を中心に書く。業界が変わっても通用する部分(提案の型、数字管理)を強調し、新しい業界を学ぶ意欲を自己PRで示す
同業界×職種未経験業界知識・商品理解を「活かせる経験」に明記。前職の業務のうち応募職種と共通する部分を前に出し、職種を変える理由を自己PRでつなげる
業界未経験×職種未経験ポータブルスキルを軸に構成。関連の薄い業務は簡潔に、応募職種に近い経験(顧客対応・数字管理・改善)を詳しく。学習中の資格や独学の成果を必ず書く

関連の薄い経歴は「簡潔に」、学習の証拠は「必ず」

職務経歴書には書式がないため、応募職種と接点の少ない業務は箇条書きで簡潔にまとめ、接点のある業務は詳しく書くという強弱をつけられます。すべてを同じ分量で書くと、要点がぼやけます。また、職種未経験の場合は「資格の勉強を始めている」「独学で制作物を作った」「関連する講座を受けた」といった行動の証拠を、資格欄や自己PRに必ず入れましょう。「学びたい」だけで終わる自己PRは、未経験応募でもっとも多いNGです。

見本:未経験職種に応募する職務経歴書(販売職→法人営業)

見本のポイントは、職務要約と自己PRで「接客の経験→営業で活かせる力」への言い換えを明示し、活かせる経験を職務経歴より前に置いていることです。数字は「店舗12名中2位」「リピーター20名」のように、小さくても具体的に書いています。販売職から営業職への転職の考え方は、販売から営業への転職は有利?で詳しく解説しています。

職種別の職務要約・自己PR例文(未経験応募向け)

営業事務→インサイドセールス(内勤営業)

飲食店スタッフ→人材業界のキャリアアドバイザー

事務職→ITエンジニア(未経験・独学)

第二新卒(新卒入社後3年以内)で実績が少ない場合の書き方は、第二新卒の職務経歴書の書き方で、勤続年数別に解説しています。

職務経歴書のNG例と直し方・提出前チェック

よくあるNG例と直し方

NG例何が問題か直し方
業務名の羅列だけ(「営業を担当」「事務を担当」)何をどのレベルでできるか分からない対象・件数・役割・工夫・結果を添える
実績に数字がない成果の大きさと信ぴょう性が判断できない件数・達成率・時間短縮・ミス削減などで数字にする
すべての業務を同じ分量で書く応募職種との接点が埋もれる接点のある業務を詳しく、薄い業務は簡潔に
自己PRが「コミュニケーション力があります」だけ根拠がなく、誰にでも書ける強みを具体化し、行動と数字のエピソードを添える
未経験応募で「学びたい」だけで終わる受け身で、企業側のメリットがない持ち込める力+学習の証拠+貢献の中身を書く
A4で3枚以上要点がぼやけ、最後まで読まれない1〜2枚に。古い経歴や関連の薄い業務を圧縮
前職の批判や退職理由の不満他責に見える退職理由は書かないか、前向きな一言に

提出前チェックリスト

提出のマナー

パソコンで作成し、PDF形式で提出するのが一般的です(Wordのまま送るとレイアウトが崩れることがあります)。ファイル名は「職務経歴書_氏名.pdf」のように、誰の何の書類かが分かるようにします。メール添付の場合は本文に応募職種と氏名を書き、履歴書と一緒に送ります。志望動機を職務経歴書にも書く場合は、履歴書の内容と一貫させましょう。履歴書の志望動機の書き方は、履歴書の志望動機【転職】例文12選で解説しています。

職務経歴書の書き方に関するよくある質問

Q. 職務経歴書は手書きでもいいですか?

A. パソコンで作成するのが一般的で、企業側もそれを前提にしています。WordやGoogleドキュメントで作り、PDFで提出しましょう。手書きを指定された場合のみ手書きにします。

Q. アルバイトや派遣の経験は書いてもいいですか?

A. 応募職種に関連する経験なら書いて構いません。雇用形態を明記し、担当業務と実績を正社員の経歴と同じ形で書きます。関連が薄い場合は簡潔にまとめるか、自己PRの補足として使いましょう。

Q. 転職回数が多い場合はどう書けばいいですか?

A. 業務・プロジェクトごとにまとめるキャリア式にすると、会社の数より経験の中身が伝わります。各転職に共通する軸(どんな仕事を求めて動いたか)を職務要約で示し、次は腰を据える理由を自己PRでつなげましょう。

Q. 職務経歴書は応募先ごとに変えるべきですか?

A. 変えるべきです。全体を書き直す必要はありませんが、職務要約の強調点、活かせる経験の順番、自己PRの強みは、応募先の「求める人物像」に合わせて調整します。この調整が書類選考の通過率を大きく左右します。

Q. 実績と呼べるものがない場合はどうすればいいですか?

A. 「工夫したこと」「評価されたこと」「ミスや手戻りを減らしたこと」を、件数・時間・割合で数字にしてみてください。売上のような派手な数字がなくても、「更新漏れゼロ」「独り立ち3か月」のような小さな数字で、取り組み方は十分に伝わります。

まとめ|職務経歴書は「応募先で活かせる経験」を前に出す書類

職務経歴書は、職務要約・職務経歴・活かせる経験・資格・自己PRの5項目をA4用紙1〜2枚にまとめ、応募先で活かせる経験を前面に出す書類です。書く前に業務を棚卸しして数字にし、求人票との接点を見つけてから書き始めれば、初めてでも迷わず書き上げられます。未経験職種に応募する場合は、前職の業務をポータブルスキルに言い換え、関連の薄い経歴は簡潔に、学習の証拠は必ず入れましょう。

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執筆・監修 岩田珠優(CA/RA担当)

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