職種解説 / 公開 2026.10.13 / 更新 2026.10.22 / 約13分で読めます

広告営業は未経験でも転職できる?仕事内容・きつい理由・向いている人・受かる準備

広告営業は、広告業界の中で未経験者の求人が最も多い職種で、20代なら業界知識より対人折衝力と「なぜ広告か」を語れるかで採用が決まります。総合代理店・デジタル専門代理店・媒体社・制作会社で変わる仕事内容と入りやすさ、仕事の流れ、きついと言われる理由と実態、やりがい、向いている人、前職の経験の活かし方、志望動機の例文、受かるための準備5ステップ、その後のキャリアパスを解説します。

広告営業は未経験でも転職できる?仕事内容・きつい理由・向いている人・受かる準備

「広告の仕事に興味があるけれど、未経験で営業に転職できるのか」「華やかなイメージがある一方で、きついとも聞く」「代理店と媒体社、Web広告と紙媒体で何が違うのか」。広告営業への転職を考える20代から、よく寄せられる相談です。結論からいうと、広告営業は広告業界の中で最も未経験者の求人が多い職種で、業界知識より対人折衝力と「なぜ広告なのか」を語れるかで採用が決まります。

ただし、ひとくちに広告営業といっても、総合代理店・デジタル専門代理店・媒体社・制作会社では、売るもの、関わる相手、働き方が大きく違います。自分が入りやすく、長く続けられる業態を選ぶこと が、未経験からの転職で後悔しないための第一歩です。

この記事では、広告営業の仕事内容と業態別の違い、未経験でも転職できる理由と企業が見ている点、きついと言われる理由と実態、やりがい、向いている人・向いていない人を整理します。前職の経験の活かし方、志望動機の例文、受かるための準備5ステップ、その後のキャリアパスも紹介します。

広告営業とは?仕事内容と業態による違い

広告営業は、商品やサービスを広めたい企業(広告主)の課題を聞き取り、広告の企画と媒体を提案し、制作から掲載・効果測定までを進行管理する仕事です。「アカウントプランナー」「アカウントエグゼクティブ」と呼ばれることもあります。

業態によって仕事と入りやすさが変わる

業態売るもの・仕事の中心関わる相手未経験の入りやすさ
総合広告代理店テレビ・新聞・Web・イベントなど媒体を横断した広告戦略の提案大手企業の宣伝部、媒体社、制作会社低め。新卒中心で、中途は経験者が多い
デジタル・Web専門代理店検索広告・SNS広告・動画広告の提案と運用、効果改善中小〜大手企業のマーケティング担当高い。未経験歓迎の求人が多く、研修も整いやすい
媒体社(メディア)自社媒体(サイト・雑誌・フリーペーパーなど)の広告枠の販売地域の店舗・中小企業、代理店高い。地域密着型は未経験採用が多い
制作会社・SP(販促)会社動画・パンフレット・イベント・店頭販促の制作提案企業の販促担当、代理店中程度。提案より制作進行の比重が大きい

未経験から入りやすいのは、デジタル専門代理店と媒体社です。総合代理店は未経験の中途採用が少ないため、まずデジタルや媒体社で経験を積み、数年後に移る道が現実的です。

広告営業の仕事の流れ6ステップ

モノを売る営業と違い、提案した広告が形になり、結果が数字で見えるのが広告営業の特徴です。⑥の改善提案ができる営業は、顧客から長く頼られます。

未経験でも転職できる?企業が選考で見ている4つのこと

広告業界の職種の中で、デザイナーやプランナーは専門スキルが必要なため未経験向けの求人が少ない一方、営業は未経験者の採用が最も多い職種です。企業が見ているのは、次の4点です。

見ている点具体的には準備すること
①対人折衝・顧客対応の経験相手の要望を聞き取り、提案し、調整した経験接客・販売・法人営業・コールセンターなどの経験を「提案と調整」の言葉で語る
②「なぜ広告か」の解像度広告の何に魅力を感じ、どんな価値を出したいか広告に触れた体験、好きな広告の理由、広告主の課題への関心を言語化する
③論理的に話せるか結論→理由→具体例の順で、わかりやすく伝える力面接の回答をPREP法で準備する
④学び続ける姿勢媒体や手法の変化に、自分で追いつけるかデジタル広告の基礎を学び、学習中の事実を伝える

4点のうち、未経験者が最も差をつけやすいのは②「なぜ広告か」です。「華やかそう」「面白そう」では弱く、「広告主の売上に貢献する仕組みに関わりたい」「自分の提案が形になり、結果が数字で見える仕事がしたい」など、広告営業の仕事内容に即した理由が求められます。

同じ提案型の営業として比較されることが多いIT営業の仕事内容と未経験からの準備は、IT営業は未経験でも転職できる?で解説しています。

広告営業が「きつい」と言われる理由5つと実態

広告営業には、確かに負荷の高い面があります。ただし、きつさの中身は業態と会社でかなり違います。理由ごとに実態と、会社によって変わる点を整理します。

きつい理由実態会社・業態で変わる点
①納期と公開日の厳しさ掲載日・配信日は動かせず、修正対応が重なると長時間労働になりやすい制作を分業しているか、営業が進行管理まで担うか
②売上目標のプレッシャー月次・四半期の目標が評価に直結する目標の決め方、達成率の公開、未達時の支援体制
③広告主からの厳しい要求短期間での効果、予算の制限、急な変更が重なる既存顧客中心か新規中心か、担当社数
④競合の多さ代理店は数が多く、提案で比較される媒体社は自社媒体を売るため競合が限定的
⑤覚えることの多さと変化の速さ媒体・手法・ツールが頻繁に変わる研修の有無、デジタル広告の運用を専門チームが担うか

面接で、「制作の進行管理は営業が担当しますか」「目標の決め方と達成率を教えてください」「担当する広告主の数はどのくらいですか」と聞くと、その会社のきつさの中身が見えてきます。営業職全般のインセンティブ(成果に応じた報奨金)の仕組みと確認点は、営業のインセンティブとは?で解説しています。

広告営業のやりがいと得られるスキル

広告営業に向いている人・向いていない人

向いている人向いていない人
相手の話から課題を見つけ、提案を考えるのが好き決められた商品を決められた手順で売りたい
複数の案件を同時に進め、優先順位をつけられる一つのことにじっくり取り組みたい
新しい媒体や手法を学ぶのが苦にならない一度覚えた仕事を長く同じやり方で続けたい
数字で結果が出ることを楽しめる結果の見えにくい仕事のほうが落ち着く
納期前の集中した働き方に耐えられる毎日同じ時間に終わる働き方を最優先にしたい

「向いていない」が多くても、媒体社の既存顧客中心の営業や、分業が進んだデジタル代理店など、業態を選べば働きやすい場合があります。営業の種類全体の中での選び方は、営業への転職は未経験でもできる?で解説しています。

未経験から広告営業に受かるための準備5ステップ

①「なぜ広告か」の解像度を上げる

面接で最も問われるのが「なぜ広告業界の営業なのか」です。好きな広告とその理由、広告が売上に効いた実例、自分が広告主の課題をどう解決したいかを書き出し、「面白そう」から「この価値を出したい」に言葉を変えてください。志望動機・転職理由・キャリアの希望に一貫性があるかも見られます。

②前職の経験を「提案と調整」の言葉に翻訳する

前職広告営業で評価される経験伝え方の例
販売・接客要望の聞き取りと提案、売上目標「来店目的を聞き、別の提案を添えて客単価を上げた」
法人営業(他業界)新規開拓、提案書作成、社内調整「業界を絞って事例を作り、商談数を増やした」
飲食・サービス複数案件の同時進行、納期管理「ピーク時の優先順位づけと、仕込みの段取り管理」
事務・アシスタント進行管理、関係者との調整、資料作成「納期を逆算して関係部署と調整し、遅れをなくした」
コールセンターヒアリング、件数目標、クレーム対応「問い合わせの背景を聞き出して解決策を提案した」

③デジタル広告の基礎を学び、学習中であることを伝える

検索広告、SNS広告、動画広告の仕組みと、クリック率・コンバージョン(問い合わせや購入などの成果)といった基本用語を押さえておくと、面接の会話が成り立ちます。広告プラットフォームが提供する無料の学習コンテンツや認定資格を使い、「学習中」「取得に向けて勉強中」と伝えられる状態にしておくと、学ぶ姿勢の根拠になります。

④業態と求人票で「入りやすく、続けられる会社」を選ぶ

未経験歓迎の求人は、デジタル専門代理店と媒体社に多くあります。求人票では、研修期間、営業が担う業務の範囲(進行管理・運用まで含むか)、新規と既存の比率、固定給とインセンティブの比率を確認してください。法人向けか個人向けかで営業の進め方も変わります。違いは法人営業と個人営業の違いで比較しています。

⑤志望動機を「なぜ広告・なぜ営業・なぜこの会社」で組み立てる

ポイント:「広告に関心を持ったきっかけ」を前職の具体的な体験で語り、学習中の事実と、応募先の業態への理解を添えています。

広告営業のその後のキャリアパス

方向生きる経験代表的な職種・進路
広告業界内でステップアップ企画提案と進行管理の実績中堅・大手代理店の営業、営業マネージャー
企画・マーケティング広告主の課題分析と効果測定広告代理店のプランナー、事業会社のマーケティング担当
デジタル広告の専門職運用と効果改善の知識広告運用コンサルタント、カスタマーサクセス(契約後の顧客支援)
事業会社の宣伝・広報媒体と制作の知識、代理店との付き合い方メーカーやサービス企業の宣伝担当

広告営業の経験は、「売る」だけでなく「企画する」「分析する」力として評価されるため、営業以外への道も広がります。デジタル広告に強い営業は、同じ提案型の営業であるSaaS営業(SaaS=クラウド型のソフトウェアサービスを提案する営業)への転職でも評価されやすい傾向です。

広告営業への転職に関するよくある質問

Q. 広告営業は未経験だと、どの業態から入るのが現実的ですか?

A. デジタル・Web専門の代理店か、地域密着型の媒体社が現実的です。どちらも未経験歓迎の求人が多く、研修が整っている会社が比較的多くあります。総合広告代理店は中途の未経験採用が少ないため、経験を積んでから目指す道が一般的です。

Q. 広告の知識がまったくありません。応募前に何を学べばいいですか?

A. 検索広告・SNS広告・動画広告の仕組みと、クリック率やコンバージョンなどの基本用語を押さえてください。広告プラットフォームの無料学習コンテンツで基礎は学べます。知識の量より、「学んでいる」事実と、なぜ広告なのかを語れることのほうが選考では重視されます。

Q. 広告営業の年収はどのくらいですか?

A. 業態・会社・成果による幅が大きく、一概には言えません。固定給に加えてインセンティブがある会社が多いため、求人票では固定給の額、インセンティブの支給条件、賞与の実績を確認してください。未経験の初年度は前職を下回ることもありますが、成果次第で20代でも伸ばしやすい職種です。

Q. 残業は多いですか?

A. 納期や公開日の前は集中して長くなりやすい一方、制作の進行管理や広告運用を専門チームが担う会社では、営業の残業は抑えられています。面接で「営業の業務範囲」「繁忙期の残業時間の目安」を具体的に聞くと、実態がわかります。

まとめ|未経験の広告営業は「業態選び」と「なぜ広告か」で決まる

株式会社おもろいでは、広告営業を目指す20代の相談に対して、業態ごとの向き不向きの整理から、未経験歓迎の求人の見極め、前職経験の翻訳、志望動機の作成、面接での「なぜ広告か」の言語化までを一緒に進めています。「興味はあるが知識がない」段階でも、気軽にご相談ください。

執筆・監修 岩田珠優(CA/RA担当)

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